第30回杉診サロン報告書(最新イベントを通して考える、これからの商店街のあり方)

30回杉診サロン報告書(3月1日開催)

金田 清

30回杉診サロンが、3月1日(金)、杉並区立産業商工会館で開催されました。今回は、当会の稲垣会員に「最新イベントを通して考える、これからの商店街のあり方」をテーマに、2時間の講話をして頂きました。以下その概要を紹介いたします。

1.東京に於ける商店街の現状

1)業種別平均店舗の構成

商店街に占める店舗数の割合は、飲食店が最も多く(2530%)、次に各種商品小売業(約20%)である。お祭り等イベントを実施しているが、一過性で活性化にいたっていない現状にある。

2)多くのお祭りイベントの悩み>

(1)お祭りで、お客は店に入らない。(2)お祭りで店は儲からない。(3)お祭りの後店の客数は上がらない。→だから、街がにぎわい、個店が効果を実感できるイベントを必要としている。

この対策の最新イベントとして(1)街バル,(2)100円商店街,(3)まちゼミを紹介する。

2.最新イベントの概要

1)街バル

(1)バルの由来

バルという言葉はスペインのBar(バルと聞こえる)にちなんだもの。ちょっと休んで、一杯ひっかける感覚の飲み屋。スペインでは、どこにでもある村の憩い場。

(2)街バルの概要:日本での始まりは、北海道の「函館バル街」といわれている。

(1)街バルのシステム ・まず1枚600800円程度で、4~5枚綴りのチケット購入。・チケット1枚で、参加店舗でのイベントメニューを飲食。

(主にワンフード&ワンドリンクでフードはピンチョイスと呼ばれる)

・当日使い切れなかったチケットは、「あとバル」と称して一定期間内に金券として利用できる場合が多い。

(2)イベント期待効果 ・普段来店機会のない新顧客に各飲食店の個性・魅力メニューを知ってもらえる。・飲食店間で競いあうことで、メニュー開発が活性化する。

PR活動(インターネット等)を通じ、商店街認知度が向上する。

・来街者が増え、飲食以外の業種店にも販売機会が増える。

(3)街バルを実施している商店街

(1)函館バル街、(2)浦安バル街、(3)戸越銀座が有名。

2)100円商店街

(1)概要

(1)商店街全体を1店の100円ショップに見立て、全店頭に100円コーナーを設置。(2)会計は店内レジで行うため、買い物客は入ったことのない店内様子が分かる。
(3)個店では、専門店だからできる在庫処分も可能。
100ショップでは不可能なレベルの掘り出しものが軒を連ねる。

(2)100円商店街を実施している商店街

(1)新庄南北本町商店街(山形県)、(2)東成しんみちロード100円商店街が有名。

3)まちゼミ

(1)概要

(1)得する街のゼミナール(“街ゼミ”)は、商店街のお店が講師となり受講者(お客)に伝える少人数制のゼミ。(2)お店の存在・特徴を知って頂き、お店とお客様のコミュニケーションの場から、信頼関係を築くことを目的とする事業。
(3)美容・健康・飲食・物販、サービス、金融と様々なお客が参加し、各店の自信を持ったお店・商品の特徴、店主のノウハウを体験してもらう。
(4)お客様の受講料は、無料。事前予約の上、受講してもらう。

4)各イベントの比較

(1)各イベントの特徴

比較項目

街バル

100円商店街

まちゼミ

対象業種

飲食店

物販・サービス店

全業種

価格

600800

100

無料(材料代別)

ターゲット

大人

子供から大人

大人中心

集客力

店内滞在時間

実施難易度

やや困難

やや困難

困難

(2)各イベントの共通点

(1)舞台は商店街、主役はお店、観客はお客様。(2)やる気のある人が主体的に行う。(3)お客様は必ずお店に入る。(4)あまり経費がかからない。(5)新規のお客様が来店し、イベント後の固定客に繋がる。

5)各イベントは販促手法で実施すべき

(1)開発されたんだから、やるべきでしょう?かつて、個店が効果を実感できるイベントといってもアイデアを持ってなかった。→今は、ある。しかも3つも。(2)3つのイベントは、かつての「チラシ」みたいなもの、きちんとやれば、必ず効果が個店に実感される販促手法である。やらないなんて、もったいない。

おわりに

今回は、稲垣会員に最新イベントによる商店街活性化の3つの対策について説明していただきました。今後の商店街活性化活動の参考にしてまいります。